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仕上げ実績・ブログ

2011.10.22

Lorinserもどき バレル研磨不可のためハイパー塗装&バフポリッシュ仕上げ

Lorinser?  ダミーボルト付きで3Ps風なデザインの1Psの「ロリンザーのモドキ」です。 

スパッタリングメッキではまたメッキ剥げが起きるとの事で「スーパーミラーバレル研磨(3次元)」のご依頼で入庫しました。 

オーナー様には失礼ですが、「アジヤ産のモドキ鋳造品」は素材の質が悪く磨き込みには適さないホイールのため作業内容を急遽変更です。 

ミラーバレル研磨不可のためハイパー塗装&BBFバフ研磨


スパッタリングメッキ特有の剥げ劣化と溶接研磨されたリム手直しからバレル研磨研磨の予定でしたが素材不良のためハイパー塗装&BBFバフ鏡面研磨にての作業変更です。


 
剥離からブラスト研磨! 普通に1Psホイールです。


 
メッキホイールへ一部ポリッシュした修復暦の有るリムです。前回の修理で大きなピンホール(巣穴)が多く出ています。この現象は素材が悪いのも一つの理由ですが、一番の理由は溶接時の電流、電圧調整や溶接棒が適切でないため余計に沸きが出やすくなり 大きな巣穴が出現します。


 
ピンホールの手直しは潔く大きく削り落とします。


 
素材自体がスカスカ状態の鋳造品のため溶接時に異物、空気が沸いてきます。私がやっても無欠とは言えませんが針で刺した程度の穴位までには抑えています。


 
巣穴削除してからリム再研磨します。
リム部はポリッシュ素地表現のため巣穴を目立たないように仕上げる事が一番のポイントです。カラー塗装ならパテ埋めしてカラーで隠せますが・・・


 
剥離から荒研磨までは「スーパーミラーバレル研磨もハイパー塗装」も同じ共通した下作業ですので、ここからは磨き込むか塗装するかの違いで、作業内容変更によりハイパー塗装用のベースとなるパウダーコートをいたします。


 
ベースのパウダーコートの上面へアンダーコートしてハイパー塗装をします。
リム部は削いで磨きますので塗装肌はついでに被った程度です。


 
ハイパー塗装はクリアーまで完成させた後、リム部のリム研磨に入ります。


 
リム部はBBFバフ鏡面研磨の完成です。このあとクリアーコートします。


 
痛んだダミーボルトは再利用できませんんので、同品の新品を準備します。
ゴールドが希望ですがダミーボルトのゴールドは売ってませんので当方でゴールドにしました。 ちなみにエアーバルブもゴールドで同作業します。


 
ゴールドのダミーボルトとゴールドのエアーバルブを装着して全て無事終了です。


★スーパーミラーバレル研磨不可な素材について★

今回の「ロリンザーモドキへ」のバレル研磨が出来なかった理由は塗装剥離したあと、荒研磨かけた時点でホイール全体に巣穴が多く出始めこれをいくら磨いても巣穴陥没は消えませんのでバレル研磨には不向きの素材と判断しました。

鋳造CAST(鋳物式)は熱したアルミ合金を溶かして鋳型に流し入れた後に冷却して形成していく製法のため、金属組織が粗く方向性のない状態となるため空気孔(ピンホール・巣穴)が多く発生します。

近年のCAST鋳造(国産の純正や国産社外ホイールなど)は機会式のためバレル研磨でもほぼ問題ありませんが、古いCAST鋳造(10~20年以上前のもの)は旧式の砂型式があります。また「MADE INアジヤ産」のCAST鋳造品はアルミ合金の不純物が多く、素材自体の空気孔(ピンホール・巣穴)がさらに荒く金属組織がスカスカ状態のため「旧式の砂型鋳造」と「MADE INアジヤ産」のCAST鋳造品は表面上へ空気孔が表面上に現れるためバレル研磨には不向きな素材となります。

   スカスカ鋳造ホイールはこんなになってしまいます。
            
砂型鋳造やアジヤ産鋳造ホイール


バレル研磨はセラミックの押し込み摩擦で表面に光沢が出てきます。その押し込み摩擦により素材の悪いモノは正直に巣穴、荒が現われてきます。 
※リム部はBBFバフ研磨(コンパウンド磨き)のため巣穴は目立ちません。


高品質な国産純正のCAST鋳造ホイール

 
マークX純正の鋳造ホイール
同じCAST鋳造品でも国産純正ホイールなどはバレル研磨しても問題なく仕上がりますが鍛造品より光沢感はやや落ちます。


圧縮された密度の濃い高品質なFORGED鍛造ホール




高品質な鍛造ホイールがバレル研磨に一番相性の良い素材です。

溶剤ウレタンカラー塗装やパウダーコートはカラーで被せますので素材の悪いモノではどうにか対応できますが、ポリッシュの「BBFバフ鏡面研磨・スーパーミラーバレル研磨・ダイヤモンドカット」は素地表現のため素材の良し悪しで仕上がりに影響します。



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